Special Story1 エンゲージメント向上活動の歩み
-エンゲージメント向上活動リーダーに聞いてみた-
●人財の確保 ●従業員の意思を尊重したキャリア形成 ●人財育成
国際物流事業本部では、マテリアリティの一つとして、“多様な人財が働きがいをもって活躍できる職場づくり”を掲げています。この取り組みに深く関わるエンゲージメント向上活動について、本年度の活動リーダーの和田さん、脇田さんに話を聞いてみました。
ロジスティクス営業部 東日本物流統括課 課長
脇田 良佑
総合営業部 東日本グローバルビジネス コーディネーション課 課長
和田 宗勝
Q1 まず初めに、お二人がエンゲージメント向上活動に関わるようになったきっかけを教えてください。
和田 2023年度に本部長の宇髙さんよりエンゲージメント向上活動のリーダーに任命されました。それまで、活動について表面的な知識しか持っていませんでしたが、担当することで、会社の精神的な支柱が、業務成績や態度、周囲との協働に大きな影響を及ぼすものであると分かりました。
脇田 エンゲージメント向上活動に興味はありましたが、積極的に関与することが難しく、業務を優先していました。しかし、2024年度にリーダーとして指名され、何か自分にもできることがあるのではないかと思い、活動に参加することにしました。活動を通じて、一人ひとりが何を求めているのか、何を求められているのかなどを理解することが、自分自身の成長にも繋がると考えるようになりました。
Q2 エンゲージメント向上活動について教えてください。
脇田 エンゲージメント向上活動は、西日本鉄道として目指す企業文化を創造するために始まったPOT(“Project for Our Tomorrow”)を深化させた活動です。2024年度より、グループ全体でまち夢ビジョン2035に掲げた「エンゲージメントの高い組織づくり」に各職場レベルで取り組んでおり、組織と従業員が共に成長し、貢献し合い、従業員が働きがい・幸福感をもっていきいきと働き、成長できる状態を目指しています。
和田 従業員から「この会社に入って良かった。にしてつっていい会社だよね」という声が少しでも多く聴かれることを目指した活動と認識しています。何か大きなことをするよりも、小さなことの積み重ねが、大きな結果を生むと思います。この活動を始める際、宇髙さんから「長期的な取り組みになる」とのアドバイスを受けました。会社が真摯に対処している事が、従業員に伝わるように、小さな取り組みや改善を行うことで、会社と個人の距離が縮まると信じています。
Q3 現在特に力を入れている取り組みについて教えてください。
和田 エンゲージメント向上活動の認知度を上げるよう努めています。活動に携わりたい人を増やすため、誰もに門戸を開き、オープンかつ自由に発言・意見が言える環境、そして「やらされ感ではなく、やれる楽しさ」を実感して欲しいと思っています。そういった環境を作ることで会社全体の推進力を形成する一助になればと願っています。
Q4 取り組みを実施する上での課題や工夫している点は何ですか?
和田 課題は、人事面や待遇面ではなく、精神的な部分にあります。目に見える形でどのように前に進めていくかを考え、「絵空事」にならないように、皆さんと目指せるゴールを共有しています。関係部署や各人と協働しながら最終的に進めていく流れを構築することが重要だと考えています。
工夫した点は、宇髙さんからのアドバイスもあり、多くの方に加わってもらうために、各部の核となる方々へ協力要請を行いました。エンゲージメント向上活動を川上から川下まで浸透させるために、何を行っているかというコンセプトについて理解と協力を得られるよう、存在価値と透明性の徹底を追求しています。
脇田 会社が取り組んでいる、取り組み始めているということを従業員の皆さんに理解してもらうように、できる限り丁寧に質問や疑問などには回答できるように心掛けています。
Q5 従業員からのフィードバックや反応はどのようなものがありますか?
和田 上司がエンゲージメント向上活動をしている様子を見て、どのようになるか期待している従業員も多いです。その興味が膨らみ、自分も関わってみたいという気持ちが高まればありがたいですね。
特に、座談会に参加した方は、本部長、副本部長の人柄に触れる事で、距離が縮まっていると感じます。本部長、副本部長もこの時間を大切にしていて、相互に大きな効果があると感じています。私達エンゲージメント向上活動メンバーも、座談会を通じて業務上の大きなヒントを得ることができています。
脇田 正直なところ、まだ多くの懐疑的な反応があると感じています。これはまだ解決されていない部分や疑問が残っていることの表れだと思います。しかし、確実に少しずつ前進しており、その成果も見え始めています。結果だけを求めて焦り、表面的な取り組みにならないよう、引き続き取り組んでいくことで、従業員の皆さんの反応もより良い方向に向かうと考えています。
Q6 今後のエンゲージメント向上活動の計画や目標を教えてください。
和田 エンゲージメント向上活動では部署の垣根を越えて、さまざまなネットワーキングやマッピングを行いたいと考えています。例えば、趣味やスポーツの趣向が合う方々との社内交流を促進する取り組みです。趣味が合えば、たとえ面識がなくても、10回分位面談をした後のような関係を築く効果があると思います。
私と脇田さんも、このエンゲージメント向上活動では初めての協働ですが、共通の趣味を通じて、バディ的な存在になっています。
脇田 「配属ガチャ」という言葉が世の中に出てきましたが、職場ではやはりできる限り聞きたくないワードだと思います。そのため、どの部で業務に従事してもモチベーションが保てる職場作りを、全部署での取り組みを通じて行いたいと考えています。部を越えた交流が比較的少ないと感じており、業務以外の共通点を介して垣根を取り払うことで、自分自身が働きたい職場などを知るいい機会になるのではないかと思っています。
Q7 「働きがいをもって活躍できる職場づくり」を実現するために、特に重視しているポイントは何ですか?
和田 働き甲斐や活躍していると感じるためには、大きな仕事や責任を任され、「自分が任されている」という実感を持つことが重要だと思います。若い方々を精神的にも表舞台に立たせるために「属人化」を避けて「誰でもできる労働環境」を作っていく事が大切です。国内のみならず、海外のNNRグループの人たちともしっかりとコミュニケーションを取り、人種や文化を超えたエンゲージメント向上活動を進める事が出来ればと考えています。
脇田 自分がやっている仕事、担当している仕事が「目に見える」ことは働き甲斐を感じるきっかけになると思います。何をやっていて、どんな結果になっているのかがわからないと、仕事の楽しさ、面白さを感じることがなくなり、感情がなくなった状態で業務を行うことになってしまいます。もう少し職場規模を細分化することで、上司が全体を俯瞰でき、「見えてくる」こともあるのではないかと考えています。
和田 エンゲージメント向上活動が始まってからまだ一年足らずですが、一人一人の意識が少しずつ変わってきていると感じています。我々以外のサポートメンバーも、自由にアイデアを出して、自分事として活動しています。座談会も地域ごとに担当を分けていますが、今まで面識のないメンバーと組んで、ONE Teamとして協働出来る素晴らしさを実感しています。また、各メンバーや協働する方々の持っている「パッション」「賜物」に触れる事ができ、将来仕事で協働する際、自己紹介もなく、阿吽の呼吸で仕事ができるような気がして今から楽しみです。
今後もこのエンゲージメント向上活動を通じて、従業員が働きがいや幸福感をもっていきいきと働き、成長できる職場を目指していきたいと思います。
座談会には本部長、または副本部長が参加。二役への質問は経営戦略から事業本部の方向性、業務改善、福利厚生と多岐にわたり、活発な意見交換が和やかな雰囲気で行われる。(写真右端が中山副本部長)