西鉄は車両の新造をはじめ、列車の安全運行のための設備導入を常に行なってきました。1968(昭和43)年4月10日、運輸省の設置基準に従って大橋ー春日原間でATS(自動列車停止装置)の使用を開始。同年9月10日に福岡ー大橋間、69年3月20日に大橋ー二日市間、同年12月20日には二日市ー宮ノ陣間で使用が開始され、72年12月16日に福岡ー大牟田間全線で設置が完了しました。
CTC(列車集中制御装置)は1974(昭和49)年6月10日から甘木線(甘木ー学校前間)を除く大牟田線全線で運用が開始されました。中央制御所で列車の運行を監視しながら各駅の信号や転轍器を集中制御することで、より迅速で正確な列車の運行管理が行なえるようになりました(1993年4月リニューアル)。
また、大牟田線では安全対策の一環として1967(昭和42)年10月から事故ゼロ日(毎月20日)に広報電車を走らせ、利用者や沿線住民に対して安全な踏切通行などの啓蒙活動を継続して行ないました。
1997(平成9)年1月15日、三瀦ー大溝間3.7kmの複線化工事が完了。大善寺ー柳川間で所要時間の短縮に繋がり、全線の複線化率は78.5%となりました。また、1978(昭和53)年の平尾ー大橋間連続立体化工事で初採用したロングレールは、86(昭和61)年9月の春日原ー白木原間をはじめ、福岡ー二日市間の地表区間で順次交換が進み、橋やカーブを除くロングレール化が1991(平成3)年度までに完了。ロングレール化には騒音の低減、乗り心地の改善、線路保守周期と材料耐用年数の延長など多くのメリットがありました。
また1987(昭和62)年10月1日、福岡駅など主要16駅に初めてオートゲート(自動改集札機)が設置され、95(平成7)年度までに22駅に拡大されました。同じ頃、駅施設のバリアフリー化と利便性の向上を目的に改良が行なわれ、福岡駅を皮切りに小郡駅(1989年9月)、薬院駅(1993年12月)、井尻駅(1995年3月)とエスカレーターが順次設置されました。車いす対応型エレベーターも福岡駅、薬院駅を皮切りに各駅へ設置が進み、2006(平成18)年度までに9駅に設置され、さらに各駅へ設置が進んでいます。 |