福岡市中心部を東西に貫く道路(市道千代今宿線)は、にしてつの前身・福博電気軌道の開設時に整備されました。現在の「明治通り」という名称になったのは福岡市制施行100周年記念の1989(平成元)年です。それ以前は西鉄福岡市内線の貫通線(通称:貫線)の道路ということで「貫線」という名称で親しまれました。水上公園の再整備オープンなど天神明治通り地区の再開発計画が進むなか、天神・明治通りの歴史と景観の変遷を「天神明治通りの景観変遷」としてご紹介します(文責:益田啓一郎)。


 

天神電停(福岡ビル前)

1975(昭和50)年 所蔵:西日本鉄道(株)
写真No. NKR536
 
西日本ビルと福岡ビル付近
2015(平成27)年 撮影:益田啓一郎
写真No. PB030560

福岡市内線貫通線が廃止されたのは1975(昭和50)年11月です。廃止当時から残るビル群も多いものの、当時は明治通り沿いの街路樹が未生育だった事もあり、景観の印象は異なります。明治通りの景観変遷の最終頁では、40年前の景観と現在の比較をいくつかご紹介します。なお、別項「にしてつ福岡市内線の記憶〜路面電車が走っていた頃と現在の比較」ではより詳細な定点観察で当時と現在を比較していますので、ご参照ください。

 
天神電停(天神交差点より)
1975(昭和50)年 所蔵:西日本鉄道(株)
写真No. NNC048
 
天神交差点
2015(平成27)年 撮影:益田啓一郎
写真No. PB030630
 
西鉄グランドホテル前電停
1975(昭和50)年 所蔵:西日本鉄道(株)
写真No. NNC050
 
天神西交差点(西鉄グランドホテル前)
2015(平成27)年 撮影:益田啓一郎
写真No. PB030743
 
天神電停(福岡ビル前)
1975(昭和50)年 所蔵:西日本鉄道(株)
写真No. NNC047
 
天神バス停付近
2015(平成27)年 撮影:益田啓一郎
写真No. PB030573

 
水鏡天満宮鳥居越しの福岡県庁
1975(昭和50)年頃 所蔵:西日本鉄道(株)
写真No. NKG311
 
水鏡天満宮鳥居越しの景観(アクロス福岡)
2015(平成27)年 撮影:益田啓一郎
写真No. PB030541

結びに替えて:40年前と比較すると当時疎らだった高層ビルも建て替えが進んで、現在は明治通り沿いに壁のようにびっしりと詰まった状態となりました。街路樹が茂った事もあり、陽が差さない時や冬場は通りが少し暗い印象もあります。また、鹿児島など他都市の中心市街地と明治通りを比較すると歩道沿いにはベンチなど座るスペースが少なく、カフェなど休憩できるお店も少ないので足早に通過する通りになっているイメージもあります。今後、明治通りの再開発が進む中で町並みがどのように変化していくのか、アクロス福岡や福岡銀行本店前のような公開空地の活用や道路・歩道再整備と合わせて、期待を持って注力する必要がありそうです。(文責・益田啓一郎)

 
   

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