3月23日、西鉄初の本格的な観光列車「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」がいよいよ運行を開始しました。今回は観光列車事業の立ち上げ当初からプロジェクトを推進してきた、事業創造本部の栗原伸行(くりはらのぶゆき)さんをご紹介します。



筑後の魅力を体感できる
観光列車がついにデビュー

栗原 伸行
西日本鉄道 事業創造本部
観光・レジャー事業部

観光列車を通して筑後の魅力を発信していきたい

西鉄沿線である筑後の魅力が詰まった「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」は、西鉄初の食事を楽しめる観光列車。車内に窯を設置し、アツアツのピザを味わえる列車は全国でもTHE RAIL KITCHEN CHIKUGOだけです。

事業がスタートしたのは2015年。"西鉄らしい観光列車"を追求し、栗原さんたちプロジェクトチームが、筑後地域に足を運ぶ日々が始まりました。

【1】ゆったりと食事を楽しめるダイニング車両。大川で作られた家具や、沿線風景をモチーフにしたブリキパネルの壁面、城島瓦を加工した床材など見どころも満載
【2】「地域の食材をできたての一番おいしい状態で食べていただきたい」という思いから、2号車には窯を搭載したキッチンを設置

「通ううち、筑後には素晴らしい魅力がたくさんあることに気付いたんです。例えば小麦。実は福岡は全国2位の小麦の産地で、それを支えているのが筑後平野なんです。食材に恵まれ、伝統工芸が残っていて、人も温かい。そんな魅力を観光列車に取り入れ、発信することで地域に貢献したいと強く思いました」。

小麦だけでなく、新鮮野菜や果実、お酒のほか、家具や八女の竹、城島瓦といった伝統的工芸品など、料理から車両内装まで沿線の素材を積極的に採用しています。「農家の方や職人さんなど、地域の皆さまのご協力なしには実現しませんでした。皆さん快く受け入れてくださって本当にありがたかったです。観光列車に使用するにあたり、非常に難しいオーダーもさせていただいたのですが、見事に応えてくださいました」と振り返る栗原さん。地域の皆さんの底力に驚かされたと語ります。

【3】赤いチェック柄がかわいい外装デザインはキッチンクロスや清潔感を表したもの

これまで、西鉄の観光列車には「水都」や「旅人」がありましたが、本格的な観光列車は初の試み。それだけに、栗原さんも全国各地に赴き、多くの観光列車を視察したと言います。西鉄が目指すのは、気軽に利用でき、なおかつちょっとした特別感を味わえること。普段の通勤・通学で天神大牟田線を利用するのとは、まったく違う気分で旅を楽しんでいただけるよう、外装・内装にもこだわっています。「特に内装は列車とは思えないような落ち着ける空間。まるで家のリビングのようだとお客さまにびっくりされます(笑)」。

【4】2/1に筑紫車両基地で開催された車両お披露目会には多くのメディアや報道陣が詰めかけました
【5】よく見るとTHE RAIL KITCHEN CHIKUGOのロゴにも筑後の魅力が凝縮。イチゴやお酒、柳川の川下り、大牟田の産業遺産などがあしらわれています

栗原さんたちがまず狙うのはTHE RAIL KITCHEN CHIKUGOを通してお客さまに沿線地域に興味をもっていただくこと。

「乗車した方が産地を訪れたり、筑後の素材を暮らしのなかに取り入れたり。そんな新たなつながりが生まれ、筑後ブランドが広がって、沿線のまちがもっと元気になっていけばうれしいです」。

四季折々、筑後のおいしさをお客さまにお届けし、長く愛される観光列車として成長したい。「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」の、沿線の魅力発掘の旅は続きます。

「地元の方々に愛され、何度乗っても新しい楽しさを味わえる列車にしていきたいです。
特別な日のレジャーや記念日などにぜひ利用してください!」

筑後を味わう旅列車「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」に乗って筑後のたびを!


地元の新鮮な食材をふんだんに使った、オリジナルのコース料理を食べながら、筑後のたびにでかけませんか。ランチは西鉄福岡(天神)駅を11:50出発、ディナーは大牟田駅を16:40出発(金曜は17:40出発)し、天神・大牟田間を約2時間半かけて運行いたします。
※ 6/1(土)からはブランチの旅も運行開始します。運行日などの詳細は、ウェブサイト(https://www.railkitchen.jp/)よりご確認ください



問合せ/西鉄お客さまセンター
電話/0570-00-1010/092-303-3333