毎年5月、福岡のまちが熱気に包まれる「博多どんたく港まつり」。今年も「にしてつ花自動車」が市内を走行し、まつりを華やかに彩りました。
今回は花自動車の製作に携わる西鉄建設の馬場雅さんをご紹介します。


「まちに、夢を描こう。」
想いを乗せた花自動車

馬場 雅
西鉄建設
広告事業部

色鮮やかな装飾や楽しい演出で驚きと感動を

「にしてつ花自動車」のはじまりは、路面電車にさまざまな装飾を施した花電車。明治時代に誕生し、電車の開通式などで走らせたという記録が残っています。その後、現在の花自動車へと姿を変え、1978年にどんたくのパレードに、花自動車としては初めて参加しました。以来40年、福岡最大のまつりを華やかに盛り上げるお手伝いを続けています。

そんな花自動車の製作や走行中の装飾の整備などを担っているのが、西鉄建設です。 花自動車には省エネや持久力などを考慮して現在は、LED電球が採用されており、使用される電球は1台につき約1,200個。造花の数は約1万個にものぼります。 「1~3月にかけてテーマやデザインが決まり、製作に入るのは3月下旬から。約1カ月で仕上げなければならないため製作は時間との戦いです。今年は西鉄110周年を記念したものや、桃から飛び出す桃太郎、スモークの噴出など演出に趣向を凝らしましたので、いつも以上に大変でした(笑)」と、製作管理を行う馬場さんは語ります。

【1】協力会社の職人さんたちとどんたく当日に向けて、花自動車を組み立てます。
「パレード以外でも市内各所を回るので、飾りなどもさまざまな制約がありますが、その範囲内でできる限りの工夫をしています」
【2】西鉄110周年の今年は、金と銀色の造花を使用してより華やかに 

馬場さんたちが心がけているのは、豪華にきらびやかに、かつ絵柄が見えにくくならないように装飾すること。 絵柄と電球の配置のバランスや走行中の耐久性など、製作には花電車が戦後復活してから70年の技術やノウハウが随所に生かされています。

そして、迎えるどんたくの本番。馬場さんは花自動車に付き添って歩き、安全確認をしながらスモークの合図などを出します。 「沿道からたくさんの方が手を振って声をかけてくださいます。製作の苦労も吹き飛ぶ、最高に楽しくて誇らしい瞬間です」。

【3】東区にある花自動車の製作工場。今年は4台を製作しました

どんたくで活躍した花自動車は8月に北九州市の「わっしょい百万夏まつり」にも登場し、再びまちを盛り上げます。その後、反省点や今後の課題を話し合って、馬場さんたちの花自動車に関する業務は9月でいったん終了します。「福岡の人にとって、どんたく、そして花自動車はやはり特別な存在だと思います。当日は抽選で選ばれた小学生が助手席に乗ることができるのですが、みんな目を輝かせて喜んでくれます。いつまでも愛される花自動車であるために、今後も新しい演出や装飾にもチャレンジし続け、さらにまつりを賑やかにしていきたいですね」。

【4】馬場さんたちが製作した花自動車が、晴天に恵まれた福岡のまちを走り、夢と元気を届けます。沿道からは大きな声援が送られました
【5】花自動車とともにパレードを歩く馬場さん。「造花が落下していないか、スモークをどこで出すかなど、気になることもたくさんあります」

かつて花自動車の前身である花電車は、戦争の傷跡が残る福岡のまちを明るく照らしました。それはまさに、希望の光のようであったといわれています。 その心を受け継ぎ、西鉄はこれからも、花自動車を通して皆さまに夢と感動をお届けします。

「大学時代、パレードに参加したどんたくにこうして関わることができ、とても光栄です!」

"わっしょい百万夏まつり" 今年も花自動車が北九州のまちを走ります!



北九州市の夏の風物詩「わっしょい百万夏まつり」に、今年もにしてつ花自動車が参加します。期間中は、まつりの会場以外にも市内各所を回り、チャチャタウン小倉では展示を行いますのでぜひご覧ください!

【運行期間】 8/3(金)、4(土)、5(日)
◎詳しい運行時間やルートについては、西鉄バス北九州ホームページ「にしてつバスっちゃ!北九州」に掲載しています。

問合せ:西鉄お客さまセンター
HP:「にしてつバスっちゃ!北九州」