
北島 光
西日本鉄道 鉄道事業本部
施設部 保線課 軌道係
春日原保線区長代理
毎日、多くのお客さまを乗せて走る西鉄電車。その安全な走行を影で支えるのが、保線業務です。 「保線」とは、レールやレールを支える枕木、橋などの設備を点検・補修したり、台風や地震などの自然災害の際に現場で復旧作業を行うなど線路を安全な状態に保つこと。 実は線路は、通過する列車の影響により、レールが傷ついたり、すり減るなど少しずつ変化しています。 放置しておけば、電車が揺れて乗り心地が悪くなったり、脱線などの事故につながる恐れも。それらを未然に防ぐのが「保線」業務なのです。
【1】「軌陸車」という道路と線路の両方を走ることができる車両に乗って移動し、1チーム3〜4名で作業を行います
【2】レールの歪みや異変を目視でチェック。「どんな小さな歪みも見逃すわけにはいきません」と北島さん
西鉄天神大牟田線の線路は、春日原保線区・宮の陣保線区・柳川保線区と3つの保線区間に分かれており、春日原保線区では北島さんを始め7名の技術員が所属。夜間当直1名も配備し、24時間体制で緊急時にも備えています。 日中は、担当区間の全長をくまなく歩いて、レールの歪みやボルトのゆるみなどを点検する「徒歩巡回」や、線路の状況を詳しく調べる「検査業務」を行っています。 点検・検査の方法は「目視」やハンマーを使った「打音」のほか、糸や特殊な器具を用いて、レールの幅や凹凸を測ったりとさまざまです。 「厳しい基準に合わせて1ミリ単位で検査・修繕を行います。いつもと違う打音や小さな傷などの異変を見つけたときは、早めに気付けて良かったと安心しますね」。 日中の巡回では、数分おきに通過する電車を待避しながらの作業となり、技術員自身の安全管理も大切です。 レールの温度が50度を超えることもある夏場は、線路内の気温もとても高く、熱中症対策も欠かせません。
そのほか、保線業務には夜間の作業も。レール交換や大規模な補修など、時間がかかる作業は電車が通らない夜間に行います。 最終電車の後から始発電車が発車するまで、実質の作業時間は3〜4時間程度、少しの遅れも許されない状況に夜の現場は緊迫します。
【3】暗いなかで行うレール交換作業は、重たいレールを扱うので事故が起きないように、仲間と声をかけあいながら慎重に進めます
また豪雨や地震など緊急時の点検・復旧作業の現場でも、想定しうるあらゆる事態に備え、高い緊張感を保ちながらの作業が求められます。 2012年の九州北部豪雨では浸水のため一部区間の運行を休止し、一日でも早く運行再開できるように線路の復旧作業にあたりました。 昨年の熊本地震では、夜の地震発生から間もなく全技術員が最寄りの保線区に出勤。余震が続くなか全線を巡回しました。 「保線の仕事は、人の目につかない地味な仕事。でも、日々の一つひとつの作業が安全につながり、お客さまを守っている。それが私たちの誇りです」と語る北島さん。
五感を研ぎ澄まし、1ミリの異変に目を光らせる保線の仕事。北島さんたちはこれからも線路を歩き、西鉄電車の安心・安全を支えます。
【4】【5】日中の徒歩巡回では、1名がダイヤを確認しながら電車の通過を監視し、後の2名が点検作業を行います。
通過本数が多い区間では2~3分おきに電車が通るため、点検員の命を預かるともいえる監視担当員は一瞬たりとも気が抜けません
「夜間の作業を終えて、早朝に始発電車が無事に通る姿を見ると安心します」
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[集合場所]
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お問合せ:西鉄お客さまセンター
電話番号:0570-00-1010/092-303-3333