
元松 貴広
西鉄ビルマネージメント
ソラリア事業所 環境課
西鉄ビルマネージメントは、まちの商業施設やオフィスビルの警備・設備管理・清掃などを請け負っている会社です。私が所属する環境課ではソラリア各ビルの清掃業務を行っているのですが、そのなかに、他の商業施設ではあまり見られない取り組みがあります。ビル内の飲食店から出る“食品残さ”から肥料を製造し再利用しているのです。ごみの減量や焼却により放出されるCO2を削減するため、2005年にスタートしました。
この仕事に携わって、私自信も家庭でゴミの減量を心がけるようになりました。
リサイクルが行われているのはソラリアプラザの地下。特殊な処理機と微生物の力で、ソラリアプラザ、ソラリアステージ、ソラリアホテルから集まった食品残さを発酵させます。温度や湿度によって発酵の具合が変わりますし、油脂や水分が偏ってもいい肥料にならないので、パンや野菜など残さのバランスを考えて仕分けなければなりません。立ち上げから9年間携わっていますが、常に微生物の状態を気にかけて、まるで子育てのような感覚です(笑)。 できあがった肥料は佐賀や糸島の農家で有機栽培に使われています。ソラリアホテルではそのお米をレストランで提供するなどの取り組みが評価され、2009年にドイツの認証機関からエコホテルの認定も受けました。このような企業と農家の循環型の取り組みは全国でもまだまだ希少です。西鉄グループは今後も環境への配慮を忘れずに、日々の営業活動を行う企業グループでありたいと思います。
エコホテル認定など、国際的にも評価されて本当に嬉しいですね。
西鉄ビルマネージメントがソラリアステージ、プラザ、ホテルから出る食品残さを回収し、異物を除去したあと約1週間かけて発酵させます。できあがった生成物は佐賀県の契約農家で米や野菜の肥料として使われています。また、JA糸島ではダンボールコンポスターへ発酵を促すため食品残さに混ぜる粉として使われています。この肥料を使ったお米や野菜は育ちが良くおいしいと好評です。