1954(昭和29)年から1964(昭和39)年にかけて、輸送力増強を目的に福岡市内線に導入された1000形連接車(1100、1200、1300)は定員130名を誇り往時の福岡市内線の主力車両として活躍した。詳細形式は製造時期・製造会社によって分類されていた。
1975(昭和50)年11月1日限りで福岡市内線の一部が廃止となり、翌1976(昭和51)年に広島電鉄への譲渡が始まった。先に譲渡された1300形は小改良のみで広島電鉄での運用を開始し、1100形・1200形が譲渡されたのちに3両連接への車体改修工事が行われた。1979(昭和54)年12月30日に3001編成・3002編成が竣功し、1982(昭和57)年までに計8編成が運行を開始したが、その後3001編成は1992(平成4)年に廃車となった。
3連接化に際して電動機出力62kW×4、吊り掛け駆動に全車統一され、方向幕の大型・電動化、車掌窓の追加などの改良が行われている。1980(昭和55)年から83(昭和58)年にかけて冷房化工事も実施された。運行開始当初は宮島線への直通運用車両に充当され、市内線と宮島線で運行されていた。
1998(平成10)年より市内線のみの運用となり主に1号線(宇品線)で運行されている。2015(平成27)年7月、3005編成および3006編成は今秋路面電車が開業予定のミャンマーへ譲渡され現役を続けることが発表された。 |